交通事故から歩行者を守る


 認可保育園の設置基準には屋外遊技場(園庭)を有することになっていますが、待機児童対策として、近隣に一定基準の公園等があれば園庭とみなす規制緩和があり、町のなかで保育園の子どもたちが散歩をしている姿を多く見るようになりました。滋賀県大津市で起こった交通事故は、そんな散歩の途中に起こってしまいました。自動車事故のニュースが後を絶ちません。2018年、全国の交通事故による死者数は減少していると言え3532人に上ります。

 少子高齢社会の中で、子どもや高齢者が歩く歩道の安全性を高める施策が十分ではないことは明らかです。車道と歩道の間にラインしかない道路や、ラインが消えかけている横断歩道も見受けられます。道路に注意喚起を促すカラー舗装や、道路と歩道の間や横断歩道の入り口にポールを立てる、右折信号の設置や歩者分離、スピードを出させない道路の工夫などが必要です。自動運転に偏りがちなハード整備ではなく、歩行者を守る早急な対策を市町村対策としても予算を確保し早急に進めることが求められています。

 神奈川ネットでは、子どもたちの育ちを支える「まち保育」の学習会を行ってきました。まち全体で子どもの育ちを支える「まち保育」の視点から、日頃歩いている一人ひとりが、まちの安全点検をしていくことも今後の課題です。交通事故から子どもを守るための意識を持ち、安心してお散歩できるまちづくりの提案をこれからも進めていきます。