市民社会をつよくする政治を神奈川から
◆総会アピール◆
今から20年前、トマホークが日本近海に配備され、横須賀に持ち込まれることへの抗議行動や非核県宣言を求める署名活動など、神奈川では反核と平和の運動が高まってきていました。そして、それは神奈川に移り住んできた人びとが、地域にこだわりを持ち、自らの地域を自らの手で統治しようとする思いと重なり合うように、神奈川ネットワーク運動は誕生しました。
まちづくりの主体は、主権者である生活者・市民です。私たちは、市民が使える議会にしていくことをめざし、まちづくりに必要だと思うものは自分たちがつくり出してきました。地域社会でたすけあうしくみをつくってきたことは、市民社会における大きな成果でした。
首都圏にある神奈川の地に生まれたひとつのローカルパーティ神奈川ネットワーク運動は、それぞれの地域で市民自治の領域を拡げ、国にも確実に影響を与えてきました。
そして、20年以上経た今、日本各地でのNPOの飛躍的な増加にも見られるように、市民社会は広がりを見せています。9・11アメリカでの同時多発テロ事件を契機に、急速に右傾化しようという政治情勢の中にあっても、けっして人々はひとつの方向に動くことはないだろうという心強さを感じます。
こうした市民社会の高まりは、世界においても大きなひとつの潮流になっています。私たちは2月に開催された、「アジア太平洋みどりの京都会議」に参加し、あらためてそれを実感しました。特に東北アジアにおけるネットワークは、つくりあげていく一員として参画していきたいと思います。
神奈川は沖縄に次ぐ基地県です。
ならば、私たちの暮らしのすぐそばにある米軍基地を実際に見てまわり体感してもらおう。それによって今進められている米軍再編計画も身近に捉えることが出来る。私たちはそういう場を提供していきます。
私たちを取り巻く社会は、生活に関心を持てない、または人と関わることが苦手な人たちが増えています。
ならば、人々がたすけあい暮らすことが安心感をつくるということを実感できる、地域コミュニティをつくっていきます。
一人ひとりに向き合う、一人ひとりの命を大事にすることから世界に思いを馳せる、それが市民社会であり、市民による人間の安全保障・平和への道筋です。
私たちは、市民とともに市民社会の強化をめざし、まだまだ走り続けます。神奈川ネットワーク運動は、市民社会を強くするための政治を実践することを、あらためて宣言します。
2005年3月5日
神奈川ネットワーク運動 第24回定期総会