政府の「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」が、さいたま新都心で行なわれました。2030年までに原発比率を、ゼロ、15%、20〜25%とするシナリオを示し、どれを選択するか、国民的議論を行なうとして、各々のシナリオに3人ずつ意見を述べるというものです。私は、これにぜひ意見を述べたいと応募し、抽選で発言の機会を得ました。
私は『ゼロシナリオ』を支持する意見を述べました。このゼロシナリオには、「経済的負担が大きく、省エネを進めるために厳しい規制が必要」と書かれています。しかし、この1年で太陽光発電等の普及が大いに進み、今後日本がもともと持っている高い技術力で、再生可能エネルギー35%を達成することが期待できると発言しました。
今回の意見聴取会は、埼玉に続く仙台・名古屋会場で、それぞれ電力会社の社員が相次いで発言したことで、発言者の選び方など会の在り方自体が、問題となりました。本来、このような場は発言者同士や政府側との意見交換もあるべきなのではないでしょうか。
また、応募した人の70%以上がゼロシナリオを支持しているといわれています。これらの数字と、それぞれが書き込んだコメントはどのように公表されるのでしょうか。この意見聴取会の内容が、政府の「エネルギー・環境会議」にどのように反映されていくのか、その道筋も見えていません。パブリックコメントの募集も行なわれていますが、名ばかりの国民的議論とさせないためには、引き続き声を上げていくことが必要です。
子どもたちの未来へ、さらにその先へ、暮らしやすい環境を残していく。私たちは原発ゼロを目標に努力していきます。
【神奈川ネット情報紙 No.323視点より】 中村優子(大和市民会議/市議)