政務活動費―市民公開の実践を生かす


兵庫県議会における政務活動費の不明瞭な使用実態が明らかとなり、マスコミでも大きく取り上げられました。改めて、公費による調査・研究など議員活動のあり方や、情報公開に向けた取組みについて、議員・議会の姿勢が問われています。

神奈川ネットでは、2007 年から政務活動費の市民公開を実施し、活動報告書・成果物・会計諸表・領収書等を公開してきました。活用状況を公開することで、議会としての公開度を加速させ、同時に自治体の政策や制度にどのように反映されたのかを、市民とともに確認する機会としてきました。

政務活動費は、政策の調査研究のために議員報酬と別に税金から支出されるもので、詳細は条例や規則等で定められています。支給額や活用できる範囲・公開のあり方は議会ごとに異なります。現在、領収書添付の義務付けなど一定の情報公開が進み、出納帳や会議資料、購入した図書の写しなどの提出や領収書等の証憑の常時閲覧を可能としている議会もあります。大和市議会では、インターネットでの公開に向けて準備が進められています。

今後は、支給方法についても会派から議員個人へと見直し、一人ひとりが説明責任を果たしていくことが求められます。さらに、重要なのは、政策形成活動の成果を示すことです。

真に地方分権が求められる今、政務活動費の市民公開の実践も生かし、政策形成活動の充実とその公開に向け積極的に取組みます。

【神奈川ネット情報紙 No.347視点より】
総務部長 土山由美子(ネット伊勢原/市議)