沖縄県辺野古地区への基地移設工事について国と沖縄県の話し合いは平行線が続き、現在、住民投票が行われています。沖縄県知事選挙でも基地移設反対を訴えたデニー玉城氏が当選し、沖縄県の民意は示されていると考えますが、国は一向に認めていません。それだけでなく工事を継続し、昨年12月には沿岸部への土砂投入を始めています。この工事に反対する市民はゲートの前で座り込みを行っています。過去の大戦で暴力によって命を奪われた経験を持つ沖縄県民は、非暴力で反対の意思表示をしています。しかし、警察や機動隊から力ずくで移動を迫られ、海上では海上保安庁の暴挙も続いている様は法治国家とは思えません。
さらに、「住民投票の結果がどのようなものであれ、国の工事続行の態度を変えることはない」という官房長官の発言は地方の民意を無視するものです。地方自治体は国の下部組織ではなく、同等の立場とする地方分権推進一括法が2000年に施行され、その後も分権の議論は進んでいます。国にコントロールされない政治を地域から進めている私たちにとっても、今回の国の態度は許しがたいものであり、地方自治を蔑ろにする姿勢に抗議するものです。住民投票の結果に法的拘束力がないことは承知していますが、地域福祉の向上のためにある地方自治体の姿勢は尊重されるべきと考えます。このような状況が継続されることは自治権の侵害にもつながりかねません。
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