11月1日(土)、神奈川ネットワーク運動の議会改革PJの主催で、廣瀬克哉法政大学教授をコメンテーターに迎え、議会改革フォーラムを開催しました。
現在、神奈川県や川崎市で議会基本条例策定が進められています。県議会や横浜・川崎市のようなセレモニー化して公開性にも課題のある、市民から遠くて大きな議会に、この条例は必要なのか、条例は機能するのかという疑問があります。
廣瀬克哉さんからは、まず改革をリードして来た栗山町や三重県議会の条例に込められた改革の意思や神奈川県の条例素案の課題が話され、自治体の規模ではなく、改革の志の大小が問われていることを再認識しました。
栗山町では、町長の政策提案における7条件(※)を明文化し、それに対し町長には反問権を付与することで対等な関係をつくっています。また、三重県議会は、「附属機関などを設置することができる」とし、総務省の見解と異なるものの、独任制の首長を牽制するしくみを条例に盛り込んでいます。
コメンテーターからは、条例制定後に各論を具体化することも可能であり、地方制度調査会の議論に影響を与えるような改革、政策・立法機能を高め議会の強化につながるチャレンジ性の高い条例を目指してほしいとのエールをいただきました。私たちも、議会改革を議員だけの議論に終わらせないために、引き続き地域でミニフォーラムや議会報告会を開催し、市民と議員による請願運動や条例提案、直接請求などへの取り組みを進めます。
議会改革PJ座長/若林智子(ネット・青葉/横浜市議)
※栗山町の政策提案における7条件:(1)政策等の発生源(2)検討した他の政策等の内容(3)他自治体の類似政策との比較検討(4)総合計画における根拠・位置づけ(5)関係ある法令・条例等(6)政策等の実施の財源(7)将来にわたる政策等のコスト計算