NET見解「年金改革 先ずは議員年金を廃止から」


政策部長 各務晴美
 国会議員の国民年金未払い・未加入が次々に公表されています。
 民主党では菅直人氏が党首を辞任、その後も、今回年金改革案を提案した厚生労働大臣が所属する公明党の党首、神崎氏を始めとする国会議員の未払いが明らかになり辞任問題にまで至っています。

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 本来の社会保障制度のあるべき姿や、年金制度について抜本的に議論することなく、未払い・未加入議員の数が示す問題に目をつぶったといわざるをえない状況の中で、自民党・公明党・民主党による3党合意を踏まえ、年金改革制度案が衆議院を通過しました。
 これだけの年金未払い・未加入議員が、市民の年金制度を議決することに大いに怒りを覚えます。
 年金制度は、複雑です。特に、女性の場合は、夫の職種によって第3号被保険者になるなど、その度に社会保険庁に届出をしなければならなりません。
 また、2年を超えた時には未納期間について後から支払うことができないという社会保障を根本的に支える年金制度として、その特性が充分理解されていないという問題もあります。

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 しかし、それよりも、国会議員が将来無年金になる心配を全くしないで生きてきた人たちであるという事実があります。
 前国会議員で年金未払いが明らかになった中田横浜市長の「国会議員は議員年金掛け金を支払えばよいと勘違いしていた」(5/13神奈川新聞掲載)とのコメントにもあるように、それは、まさに議員年金という他の年金とは比較にならないほど優遇された年金制度があるからです。年金の一本化も掛け声だけで、じつは、年金制度の改革に身が入らないのも議員年金に守られているからとしか考えられません。
 議員年金は国会議員のほか、都道府県議会議員や市議会、町村議会議員各々に共済年金があります。この年金を支払うため、国会議員互助年金には68%も税金がつぎ込まれています。
 厚生年金には税金の投入はほとんどなく、基礎年金でも国庫負担割合は、3分の1にすぎません。議員年金は、いずれの公的年金より、際立って有利な制度となっています。

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  神奈川ネットワーク運動は年金改革を推進するにあたって、議員年金の廃止を提案し、この間、国会への請願署名活動、街頭活動、フォーラムの開催等々に取り組んできました。これらの実践を踏まえて、年金一元化とともにあらためて議員年金制度の廃止を提案します。