地方自治法改正は慎重に〜大和市議会で意見書を可決


 大和市議会では、私たちネット市議団が提出した地方自治法の改正を慎重に行なうよう求める意見書(下記)を3月に全会一致で採択、国に提出しました。

 民主党政権の公約である地域主権の確立に向けて、関係法の整備と、国と地方の協議の場に関する2法案の提出が閣議決定されました。橋下大阪府知事が「地方政府基本法」なるものの中で提唱している、議会と首長の関係変更については、原口総務大臣も共鳴する発言を繰り返しています。これは、地方議会の役割を、首長と行政の「監視」から行政との「協働」にシフトする議会内閣制への変更です。

 たしかに、地域主権の議論のなかで地方議会の改革は避けられません。しかし、首長と議会が癒着して肝心の市民は蚊帳の外という自治体が多い現状のなかでは、議会内閣制は、強大な首長権限をさらに強化すると危惧します。なにより、地域主権であるなら、二元代表制か議会内閣制かの選択はその自治体と市民が決めることです。国で一律に規定してほしくありません。
 いずれにせよ、地方議会が二元代表制のなかで首長と緊張関係をもって機能強化をはかれるよう、議会基本条例の制定など地域からの議会改革を急がなければなりません。
                        河崎民子(大和市議会議員)

<地方自治法の改正は慎重に行なうよう求める意見書>
政府は、地域主権の確立に向けて地方議会を見直す検討を始めている。地方行財政検討会議では、一部の首長の提案を受けて、議会の役割を首長の監視から行政への関与にシフトする議会内閣制などの議論が始まっている。
 地方議会は、大都市から小さな町村までさまざまであり、地方自治法で首長と議会の関係を画一的に規定するのは、地域主権の方向性から逸脱すると言わざるをえない。地方自治法の改正にあたっては、地方議会の意見も踏まえて慎重に行うよう求める。