付帯決議で新たな「お手盛り」!


地方議員年金廃止法案

 地方議会議員年金制度の廃止を決める地方公務員等共済組合法改正法案が5月20日に参議院で可決・成立し、6月1日をもって制度が廃止されました。「廃止」とはいえ継続する年金受給者への給付や、掛け金の80%を一時金として返還するために総額1兆円を超す多額の税金を、この先何十年も自治体が負担しなければなりません。受給資格のない議員も申請すれば8割の掛け金が一時金として支給されます。
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 法案が閣議決定したのは3月11日午前。未曾有の大震災の発生で、法案の国会審議は遅れましたが、地方議員年金廃止法案は国会を通過・成立しました。
 今、多額の税金を過去債務として何十年も制度廃止のために使っていくことを国民・市民は望んでいるでしょうか。地方議員自身も問われています。
 相模原市では、議員掛け金は1人当り月9万9200円、これに対し、市が負担する税金は1人当たり月10万2300円でした。例えば、2期8年のネット議員の場合、退職一時金は約800万円となります。これまでに払った議員の掛け金は、既にOB議員の給付に使われて残っていないにもかかわらず、当然のように支給されます。そして、この先何十年も廃止された制度のために、税金という形で市民が負担し続けるのです。

 さらに驚いたことには、今回の廃止法案可決の際には、これまでの地方議会議員年金制度に代わる新たな制度を検討する必要があるとの付帯決議がつけられました。気をつけないと市民はダブル・トリプルの負担を強いられかねません。
 今後は、毎年度の各自治体予算案に対し、粘り強く問題提起していくことが必要です。

神奈川ネットの議員は退職一時金は受け取りません

【神奈川ネット情報紙No.309 2011.6.15号】
 なくそう!議員年金実行委員長 岩本香苗(ネットさがみはら)