今こそ、連帯と共生をつくり出そう


総会アピール

 3月11日の東日本大震災を経験し、人々の価値観は一変しました。
 自然界の大きな力の前に、なす術もない現実を突きつけられ、また、何よりも、十分予見できていた原発震災を止めることのできなかった私たちは、その責任を未来から問われています。

 1986年のチェルノブイリ原発事故を経験し、私たちは、原発に依存しない社会に転換するためにも、少なく消費して、心豊かに生きる暮らしをめざし、地域に暮らす人々が地域の政治に参加し、社会をつくり・活動をすすめてきました。今、未曾有の大災害に直面し、「安全・健康・環境」を何よりも優先した社会が求められています。誰もが孤立しないまちづくりのために、政治が機能しなければなりません。

 しかし、政治は今、その社会の要請に応えることができているでしょうか。被災者支援や復旧・復興支援、財政再建など、政治課題が山積する中、市民不在の政争が繰り広げられ、政治は混迷を続けています。
 さらに、原発事故により露呈された電力をめぐる利権、政官業の癒着の構造や、補助金・交付金によって地方の隅々までコントロールする中央主導・官僚主導は、市民の政治への距離感を一層大きなものとしています。

 私たちは、あらためて、一人ひとりの意志に基づく参加型の政治システムづくりを実践し、市民が自分たちの暮らすまちの政治に関わり、政策をつくり、政治を動かしていく豊かな市民社会の形成をめざします。政治への個人寄付を拡げる運動を始め、生き方・働き方を変え、持続可能な地域社会をつくることをめざします。
 何よりも、政治と生活をつなぎ、今こそ連帯と共生をつくり出すことに、一層の努力を重ねていきます。

【神奈川ネット情報紙No.310 2011.7.15号】
  神奈川ネットワーク運動 第33回臨時総会