ぶれない政策議論で信頼される政治を


野田内閣が発足しました。2006年から首相が毎年交代するという事態となりましたが、新内閣の支持率は50%を越え民主党支持率の回復も伝えられています。自公政権時代、政権のたらい回しを批判し、政権交代を掲げて市民の信託を得て誕生した民主党政権は、市民の期待に応えるべきです。
 新たな内閣のもと、まずは将来ビジョンを示すこと、とりわけ、大災害からの復興に向けてエネルギー政策も含めたグランドデザインを策定し、必要とされる政策を進めて政治の責任を果たすことが求められます。
 政権維持を優先するがために大連立や自公民三党合意を重視する議論となるのであれば、政権政党としての政策方針の放棄、市民不在の政治と言わざるを得ません。困難な政権運営を乗り切る力は、野党との関係修復に腐心することより、多くの市民から信頼を得ることから生み出されます。

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 東日本大震災から半年が過ぎ、8月末、岩手県では全ての避難所が閉鎖されました。一方、福島第一原発事故による放射能汚染対策は、いまだその道筋を明確に示すことができていません。首都圏でも、心配されていた学校給食への影響が現実の問題となりました。厚生労働省の抜き打ち検査で放射能の暫定基準値を超える食品が見つかるなど「流通しているものは安全」という前提は崩れました。国の対応待ちという自治体の対策は見直しを迫られています。
 国も自治体も時間の経過とともに明らかにされる放射能リスクを受け止め、必要であれば対応を見直し誠実に情報提供すべきです。市民の信頼や共感こそが、参加と自治をすすめる力となり、政策実現や安定的な行財政運営に向けた好循環を生み出します。
 
 神奈川ネットは、最も市民生活に近い地域政治に関わる地域政党として、社会の要請に応え大勢の市民と政策アクションに取組み、誠実な政治を実践していきます。

【神奈川ネット情報紙No.312 2011.9.15号】
神奈川ネット共同代表 若林智子(ネット青葉/県議)