第49回 神奈川ネットワーク運動総会アピール


「政治への参加をひろげ 市民民主主義をすすめる」

多くの人が争いのない平和な21世紀になることを希求しました。しかし、現在ロシアのウクライナへの攻撃は止まりません。戦いの大義名分はいかなるものも受入れることはできません。ロシアの自国への抗議デモに立ち上がる市民の声を受け、各国でも市民による抗議デモが起こっています。今、人々が安心し暮らす日常を取り戻すために、自ら考え行動し武力によらないうねりを作っていく必要があります。そして、全ての紛争に対し、武力ではなく協調こそが平和を構築するものであると訴えます。

 

1982年6月ニューヨークに100万人市民が集まり核廃絶と冷戦の終結を訴えたデモから40年になります。このデモから「市民の力が社会を変える」ことを学び、代理人運動へと繋がっていきました。一人ひとりの市民が意見を言える。その声が政治を動かし、社会を変え、未来に夢を描き理想を現実に近づけるために、私たち神奈川ネットワーク運動があります。いま核の恐怖が再燃しています。唯一の被爆国であり、東日本大震災東京電力福島第一原発事故の経験から学んだことは、環境破壊だけでなく人々の心の中に分断をも起こし、その傷は時間をかけても解決に向かわせることは難しいということです。だからこそ、平和を維持させるために、平常時から違いを認め合い、対話を重ね、より良い社会に近づける行動が必要です。

 

2050年にカーボンニュートラル社会を実現させるには、2030年までのアクションが何より重要と言われています。原子力発電に頼ることなく、再生可能エネルギーを100%活用することで社会経済も動かせることがわかっています。人体にも環境にも負の影響を及ぼす原子力や火力発電、そして使い捨てなど経済優先社会からの脱却は待ったなしの状態です。緑を守り、豊かな自然環境を次世代に継いでいく行動変容を全ての市民に求めていきます。

 

2023年は統一選挙が行われます。社会が大きく変化していくなかで、数の論理で動かす民主主義ではなく、対立する議論のなかにも、共に希望を見いだすことのできる市民民主主義が求められています。昨年は多くのメンバーと議論を重ね、政治に参加する市民を増やしていく重要性、若い世代に広げていく大切さ、市民それぞれの意思を大事に調整していくこと、議員にお任せにしない活動など確認しました。生活の現場を持ち、権力や自己の利潤だけを求めることのない私たちにしか出来ない取組みに共感を高め、大きな力にしていきます。責任と覚悟を持ち、信頼する多くの市民と共に、誰もが安心して暮らせる地域社会を形成するために、市民の議席を確保します。