武力行使は解決にならない


   いかなる理由があっても、命を奪う行為は許されるものではありません。
今回、ロシアがウクライナに軍事侵攻したことに対し、強く抗議します。互いを傷つけ、信頼関係を失墜させる行為でしかなく、ひとつも解決につながるものはありません。世界の社会主義と自由主義のせめぎあいの中で、武力ではなく協調こそが平和を構築するものです。
 私たちは、違いを認め、市民がつながることで平和を構築する民際外交をすすめてきました。それは、暴力は負の連鎖を生み出すしかなく、解決には向かわないことを過去の過ちから学び、平和への礎を築くための方策と考えたからです。
 一方、対するウクライナ大統領は抗戦を市民に呼びかけ、希望する市民に武器を提供すると言っています。市民が手にするのは武器ではありません。武器を持ってしまえば命の保障も無くなってしまいます。国際社会へは、ロシアへの経済制裁だけでなく対話を求め、市民の安全の確保を求めます。
 私たちの住む東アジア地域にも、核保有国はあり、対立する関係も身近にあります。今回の事態により、軍をもち、核を保有するべきとの声も聞こえますが、私たちが今すべきことは、平和を維持するための対話を深め、互いが理解し合うことを優先することです。軍備を増強し競うことからは平和な発想は出てきません。さらに、保有する武器を使うことを考え始めることは歴史が物語っています。
 道のりは決して容易なものではありません。だからこそ、神奈川ネットは、ともに生きる社会を構築するための活動を進め、いま起きている武力対立に対し、抗議の声を市民からも大きくしていきます。