野田政権は、6日、原発再稼働の条件となる暫定基準を決め、電力の需給見通しなどを踏まえて総合的に妥当性を判断するとしました。大飯原発再稼働に向けた動きが加速しています。原発が全面停止になるのを何としても避けようとする、産業界からの圧力があるとしか思えません。4月2日の時点で、枝野経産大臣は「万が一事故があったら、大変広範囲にわたって大きな影響を及ぼす。日本全国が地元だと思う」と述べたにもかかわらず、対応は一変しました。こうした動きに対し、周辺自治体首長からも拙速な対応への批判が寄せられています。
福島原発事故の原因究明がされないまま、いきなり安全基準を作ることは不可能です。原発の安全性の確保に、暫定的な基準などあり得ません。電力が不足すると言うのであれば、その根拠も明らかにするべきです。そして、何よりも、専門的知見を持たない政治家が安全性を判断すべきではありません。
福島原発事故は未だに収束せず、4号機の使用済み核燃料は再臨界の危険性さえ指摘されています。放射能汚染対策も困難を極めています。
安全神話が崩壊した今こそ原発に決別し、地域エネルギーの創出に力を注ぐべきです。再稼動はありえません。
【神奈川ネット共同代表/若林ともこ 石川すみ】