新しい政治をつくるのは市民


座間市議選勝利から見えるもの

発足間もない麻生政権にあって、中山成彬国土交通相が問題発言の責任を取り、辞任しました。成田空港の拡張が進まなかった原因を「(地元住民の)ごね得」とし、さらに「日本の教育のがんは日教組。日教組が強いところは学力が低い」などとする一連の発言は、現場を見ようとせず軽薄な論理で単純化しようとする政治家の傲慢さを表しています。

日本の政治の質を高めていくには、政権交代が不可欠であり、新しい政権には、生活の質の豊かさを市民とともにつくる覚悟をもってほしいと思います。グローバル化した時代にあって、人と人の信頼をベースにした地域をどうやってつくっていくかが問われています。

こうした中で、座間市議選の結果は、私たちに希望を与えてくれました。このところ地方選挙では、政党の看板を掲げ、若いことを売りにして大量の票をさらっていくという傾向が続いていました。今回の座間市議選でも、若い人達が政党をバックに立候補し、NETには厳しい選挙が予想されました。

しかし結果は、座間市民ネットの安海のぞみさん、牧嶋とよ子さん二人ともが上位当選を果たすことができました。市民は、パーフォーマンスの軽薄さにうんざりし、地域で地道にしっかりと基地問題や福祉などの活動をしてきた立候補者を選んだのです。

政治を変えることができるのは市民でしかありません。近づく総選挙を前にして、市民として未来に責任を持った選択をしたいものです。

永島順子(NET組織部長)