国会では、「社会保障プログラム法案」の審議が始まり ました。法案は、自助・自立をうたい、医療・介護・年金の給付抑制を明確に打ち出すものです。
一方で、震災復興・防災に名を借りた公共事業のバラマキ、格差拡大と雇用の不安定化を助長する規制緩和、経済成長至上主義と改憲志向による政治がすすんでいます。
内閣府が公表している「国民生活に関する世論調査」では、20年前から「物の豊かさ」を追及するよりも「心の豊かさ」を求める割合が大きくなり、現在では心の豊かさ求める市民が2倍に達しています。国と市民ニーズの乖離はこの調査からも明らかです。経済成長を求めるのではなく、生活の豊かさを充足する政策に舵を切らなければなりません。今こそ、当事者性の高い政治、生活 者の実感に基づく政治の実現が求められます。
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神奈川ネットでは、元生活者ネット代表、前参議院議員の大河原まさこさんを迎えお話を伺う機会を得ました。大河原さんは、ローカルから政治を変えることにこだわり、市民運動から20年、市民による参加型政治を実践してきました。また、国政において、食の安全や八場ダムの建設反対運動など多くの市民とつながる活動を進めてきたことは、ローカルとナショナルの新しい関係を拓く貴重な経験です。NPOなど新しい公共の担い手への期待は認定NPOの要件緩和と寄付税制の改正に繋がりました。こうした実践から、私たちは、あらためて人と人が繋がり信頼関係をつくっていくことで政治を変えていく可能性を見いだすことができます。
人口減少社会に向かう中、私たちもあらためて、経済成長至上主義に寄らない持続可能な社会をめざし、誰もが安心して暮らせる社会の実現に向けて、地域・生活現場の様々な課題解決に取組むとともに、 共感する市民の輪を拡げ、参加型政治の実践を積み上げていきます。
【神奈川ネット情報紙 No.338視点より】
前田多賀子(厚木市民自治をめざす会)