第48回総会アピール 「未来につなぐ働き・くらし」


神奈川ネットワーク運動 第48回総会アピール

「未来につなぐ働き・くらし」

 

 世界の在り方を変えた新型コロナウイルス感染拡大は、未だ収まる気配もなく、社会の歪が生み出した格差と分断は広がり、社会的弱者の生活はますます苦しいものになっています。国の政策は市民生活から程遠く、GO TOトラベル、GO TO Eat、オリンピック開催ありきの動きなど、混乱をきたすものが散見されます。一人ひとりの持つ権利としての最低限度の生活への対応は後手に回っています。

 そんな中、誰かのために「何かをしたい」という市民が活動を始め、子ども食堂やフードバンク等の活動が地域に広がっています。政治家の差別的発言に多くの市民が声を上げ、情勢を変える動きも出てきています。横浜のIR整備については、昨年、住民投票を求める直接請求の運動がおこり、多くの市民を動かしました。社会を変える力を他者に委ねることを辞める市民が増え始めています。しかし、それに気付かない政治の場では、市民の思いとは裏腹な施策を作り、市民の願いを議会で否決してしまう旧態依然とした政治が存在しています。市民の手に政治を取り戻し、生活者の視点に立った政治こそが必要です。

 石けん運動から生まれた神奈川ネットは、未来につなぐ暮らしを作るために環境問題に力を入れ、活動を続けてきました。今、便利さや快適さを追求してきた人間の生活が、地球環境を危機に追い込んでいます。豪雨や洪水など地球温暖化の影響が目に見えるようになり、やっと政府も温室効果ガス排出量ゼロをめざす方向性を打ち出しました。新しい技術に頼るだけでなく、生活を変える行動変容が求められています。

東日本大震災から今年で10年となります。この10年は想定を超える災害が起こりえる世の中であることを人々に知らしめました。改めて危険な原子力発電に依存しないエネルギーシフトを市民に呼びかけ、政治の場でも求めていきます。

 今年は、2023年の統一地方選挙に向けた折り返しの年です。この4月には鎌倉市議会議員選挙が行われます。多くの市民と活動を共にし、生活者の声を政治の場に届け、市民社会を強くするため、2021年、元気に活動していきます。

2021年2月27日
神奈川ネットワーク運動
第48回総会