自民党の地方議員年金を検討するプロジェクトチームから、地方議員が厚生年金に加入できるよう法整備に向けた改正案が提示されました。その内容は、地方議会議員を公務員とみなし、厚生年金に加入できる改正案となっています。みなし規定は必ずしも違法ではありませんが、地方議会議員は、首長に雇われているわけではなく、自治体の組織のなかで働くものでもありません。常勤の公務員とは明らかに活動が違います。老後が心配だから「みなし職員」となり、厚生年金へ加入し保障を受けたいとの考えには、市民の理解は得られません。地方議会議員は、税金による報酬、自治体によっては費用弁償、政治活動を行うための政務活動費と活動が保障されています。その上、さらに市民負担が生じる地方公務員と同等の厚生年金の加入は特権的であり許されるものではありません。
議員年金が廃止になったから、身分を挿げ替えてまでも老後の保障が必要と考えるならば、まずは国民年金に対する市民の不安を解消すべく活動を率先して行うべきと考えます。議員として市民と向き合い、多様な意見や自由な政治活動をすすめるために、改めて議員年金制度の復活にNO!の声を出し続けていきます。 (前田多賀子/厚木市民自治をめざす会)