アメリカの原子力軍艦の安全性に関するファクトシートを読む


                  横須賀市議会議員 原島浩子(ネット横須賀)
 4月17日に米国シーファー大使が麻生外務大臣と会談した際、「通常型空母」の可能性は皆無であること(ある米議員からは予算が付けられていないという情報もあるそう)、政府は寄港時の安全性を確信している、という内容が示され、米国の努力を評価し、原子力空母の安全性の裏付け、我が国の安全保障がいかなる意味においても損なわれることがあってはならない、と外務大臣は述べたそうです。 外務省から説明を受けた蒲谷市長は政府の対応を前向きに評価したと報じられました。

 ファクトシートは英文で10ページあり、和訳がつけられていました。表現は普通の文章で、資料などはありません。米原子力軍艦の安全性、原子炉の構造を商業用のものと比較して大雑把に述べたもの、原子炉の稼動の状況、乗り組み員が受ける放射線量、廃棄物処理とメンテナンス、環境への影響、などの概観が示されています。

 私は、日本政府や市長のような評価をする気持ちにはなれませんでした。なぜなら、商業用の原子力と比べ厳しく管理していると言ってもその構造については私たちには知る権利がない、事故がない、とのことですがトラブルはある事実は知れ渡っている、アメリカ本国でも市民の緊急避難計画、防護計画は存在しない、ということで、やはり、私たちの権限が及ばない、科学的根拠が示されない、ものなので、やはりお断りするしかない、と考えます。

 今まで、基地があるがために被害にあってきた事実がたくさんある中で、人間の安全保障にはつながらないことを肌で感じるからです。