国葬に反対し市民民主主義をすすめる


 9月27日、安倍元首相の国葬が執り行われる予定です。各方面からの「国葬の根拠は何か」の問いに対し、説明責任は果たされていません。またも、民主主義の根幹ともいえる議論を経ない姿勢は、政権与党の権力乱用と言わざるを得ません。
 そもそも、安倍政権時代、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を行ったとき、これまでの立憲主義を蔑ろにする行為であると多くの人が立ち上がりました。権力に縛りを設け、人が生まれながらに持つ権利や自由を守るはずの憲法と真逆の行為は納得のいかないものでした。さらには、森友・加計学園に関わる公文書改ざん問題を始め、宗教法人との蜜月問題など、説明責任は果たされないままとなっています。多くの市民の声を無視し続け、権力を振りかざしてきたことが、政治への信頼を失墜させました。こうしたことからも国葬に相応しい業績とは到底言えません。
 私たち神奈川ネットは、憲章で市民民主主義をすすめるとしています。多くの市民が、政治へも参加し社会を作っていく責任を果たすために、地域で活動しています。拡大し続けている格差や貧困、経済社会から取り残される若者や女性、そして排除社会が広がるなか、違いを豊かさとして活かす多様性と包摂される社会を目指しています。
 分断と対立の時代から、違いを認め共存する時代にしていくためにも、市民側に權利があり、これ以上の政治の暴走を許すことはできません。民主主義を軽んじた政権運営から、一人ひとりの声が活き、議論の上に結果を生み出す本来の民主主義の時代をスタートする機会にしていくことが必要です。
 神奈川ネット・川崎ブロックでは、今回の国葬に反対し、半旗掲揚をしないよう、市民とともに市長へ要請しました。議員にお任せにする政治ではなく、一人ひとりの声を大切にする政治になるよう、これからも、地域から政治を進めていきます。