相次ぐ新党結成と「政治の分権」


 参議院選挙を前に、相次いで新党が結成されています。
 しかし、かつての新党ブームのように、改革を掲げれば新党に支持が集まるという状況ではありません。

 国政復帰を目指す首長経験者などによる新党は、地方分権や地方活性化を政策の柱に据え、参議院選挙にもチャレンジするとしています。しかし、分権改革とは、国と地方の関係にとどまらず、地域住民との関係をつくり・変え、住民の自治体へのコントロール権を高めることです。新党の党首は現職の自治体首長であり、まずは市民の負託に応え地方自治を進めることに尽力すべきです。 

 さらに新たな動きとして、2人の首長を中心にローカルパーティの設立が伝えられています。「大阪都構想」や「名古屋市の市民税減税」など、首長自身の政策実現をめざし、統一地方選挙で議会の多数派を獲得する目標を掲げています。
 これは首長への権力の集中につながり、住民が首長と議員を直接選び対等の立場で牽制し合う「二元代表制」、議会のチェック機能をないがしろにするものです。
 
 そもそも、ローカルパーティとは地域の課題解決のために「政治を分権」し生活に身近な自治体議会で政策を競い合う、市民自治の道具です。当然、首長のマニフェストに対しても、けん制機能を果たさなければなりません。

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 参院選に向かうさまざまな政治情勢の中で、ローカルパーティNETは、あらためて生活の課題を解決するために政治に参加する市民をひろげ、生活の質の豊かさを生み出す地域政治をメッセージし、実践していきます。

【情報紙NET296】NET共同代表 若林智子(横浜市議/ネット青葉)